お墓

ずっと保管されていた斎藤茂吉の遺骨の一部が納骨

歌人である斎藤茂吉さんの遺骨の一部を、息子である北杜夫さんがずっと手元に持っていて、その遺骨を山形の寺院に納骨したというニュースが流れました。

歌人斎藤茂吉(1882~1953年)の出身地の山形県上山市の宝泉寺で15日、茂吉の墓に遺骨の一部が納められた。父との別れを惜しんだ次男の作家北杜夫さん(1927~2011年)が保管していたもので、北さんの妻斎藤喜美子さん(85)や長女由香さん(60)らが埋骨式に出席した。  北さんは兄の故斎藤茂太さんとの対談本「この父にして」で、茂吉の葬儀後に遺骨数片を取り出したと説明。ある時、ウイスキーの空箱に入れていたことに気づき「これは申し訳ないことをしたと思って、それから浅草に仏壇を買いに行った」という。ウイスキーの空箱と仏壇は記念館に展示されている。

(引用:2022年5月15日共同ニュース

このニュースを見て、「たしか青山墓地にも斎藤茂吉のお墓があったような」と。その記憶は間違いではなく、調べてみると分骨された遺骨が宝泉寺にあったようです。

宝泉寺は斎藤茂吉の生家である守谷家の菩提寺であり、茂吉自身も当時の住職と親しい間柄であったとか。婿養子にはいった斎藤家は別の寺院に所属してたそうですが、宝泉寺とのご縁はますます深まり、こちらで生前戒名も授かっていたようです。

さて、このニュースを受けて、「遺骨は自宅に置いておいても良いの?」と素朴な疑問を持つ人もいるでしょう。
遺骨の取り扱いについては、「墓地・埋葬等に関する法律」では、納める場所は「墓地として認められた場所」に限られています。自宅の庭などに埋めることはできません。埋められる場所は決まっていますが、自宅に置きっぱなしにしてはいけない、という法律はないのです。
いつまで納骨しなければいけない、という法律もありませんので、何十年も置きっぱなしにしておいても咎められることはないのです。

とはいっても、ずっと置いておくことはあまり現実ではなく、保管していた本人が亡くなった場合など、タイミングを見計らって納骨をすることをおすすめしています。

斎藤茂吉さんの納骨が行われた理由も、北杜夫さんが亡くなってちょうど10年というタイミングだったからなのでしょうか?

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